東洋医学:顔でみる五臓との関係

お顔はカラダの不調を映す鏡と言われます。
いろいろな説があるので、ここではよく鍼灸の教科書などに出ている「素問」刺熱論篇より基本のお話しです。

お顔全体の中で、オデコあたりは「心」左の頬が「肝」右の頬が「肺」、鼻のあたりは「脾」、アゴは「腎」の領域という説があります。

実際、患者様の中には、ご本人はあまり気にしてなくても左の頬のあたりが少し赤い方がいたり、鼻にしょっちゅうニキビができる方もいらっしゃいます。

お顔の色や質感、くすみなどは、生活習慣やお仕事・お悩みにも関係しています。

鼻のあたりは「脾」の領域だとすると、内科的には、胃腸の働きが下がっているのかもしれません。油っぽいもの、甘い物、アルコールなどによって「脾」の働きが弱っているときに、赤くなったり、脂っぽくなったりするのでしょう。

また、「肝」の働きが悪いのはストレスを感じていたり、気血の滞り、あるいは気が上にあがりやすいことがあるのかもしれません。

右頬の「肺」は赤い場合もあれば、妙に白く感じたりカサついているように感じることがあります。肺は全身に気を巡らせる臓ですから、熱があったり、アレルギーがあったりすると変化が現れるのかもしれません。

アゴは「腎」の領域ですが、アゴの場合、硬く感じたりシワやたるみが目だったりするのではないでしょうか。腎は人の源をつかさどっています。老化、冷え症、婦人科の不調、虚弱体質だったりすると肌色もくすみやすいのかもしれません。

オデコの「心」というのは、ホルモンバランスの乱れでカッとなるとか「青筋をたてて怒る」などという表現があるくらい気が上にあがってオデコのあたりに現れるということかもしれませんね。


東洋医学では望診といって、歩く姿、座る姿、顔色など外からみることでどこに病変があるのかの診断のヒントとなっているんですよ。
もちろん、ヒントですから、脈や舌、そして患者さんのお話しを傾聴し、寄り添う姿勢も大切だと思います。

 

ではでは(^O^)/